日本百名山の最難関⁈幌尻岳チロロ林道コース体験記

北海道

こんにちは、もとーです

今回の記事は2024年7月7日〜9日に北海道の幌尻岳へ登山に行った時の体験記です

ここでは登山中の様子や難所を実用的な情報をご紹介します

幌尻岳(ぽろしりだけ)とは

北海道の大雪山系に位置する標高2,052メートルの山で、「北海道の背骨」と呼ばれている日高山脈の最高峰です

山の周辺には様々な高山植物が生息しており、自然愛好者や登山者にとっては見所がたくさんあります

また、アイヌ語で「大きい・山」を意味する「ポロ・シㇼ」として親しまれてきた山です

登山の準備と計画

登山の計画は今年の3月くらいからしており、今回の参加者は私を含めて4名で以下の通りを行いました

 

体力作りとザックの重さの慣れ

・体力づくり
幌尻岳は日本百名山の中でも最難関の険しい山で体力を要します 出発当日まで登山に行く回数を増やして、体力作りをしていました

・ザックの重さ
1泊2日のテント泊を予定していたため、テント・マット・シュラフなどキャンプ道具をザックにパッキングしました。重さは約10kgありました
なので、普段の日帰り登山でも当日のことを想定した重さのザックを背負って登山に言ってました

装備と持ち物
登山靴 MAMMUTのDUCAN HIGH GTXを履きました(ゴアテックス)
服装  春・初夏あたりの服装 レインウェアとダウンジャケットは必須 夜は冷え込みます
バックパック 私はモンベルのチャチャパック35ℓを使用しました
食料と水 ドライフーズ3食分と行動食 歩く時間が長いので行動食は普段以上に持っていきました 水はウォーターバッグ2ℓとボトル1ℓ持っていきました 水は途中でトッタの泉で補給しました
キャンプ道具 テント・マット・シュラフ・ランタン・コッヘル・ガスなど必要最低限でコンパクトな物を持っていきました
スマートフォン(YMAP) 登山地図アプリYAMAP使用しました
モバイルバッテリー 予備のバッテリーとして常備
ヘッドランプ 夜明け前や霧対策に備えて
熊鈴 クマ避け対策に
登山用ストック 渡渉や不安定な岩場などで使用

登山のスタート前


1日目は「とよぬか山荘」で前泊しました 新千歳空港から1時間30分くらいでした
とよぬか山荘は閉校になった学校を利用した宿泊施設で素泊まりか夕食と朝食付きを予約することができます 夕食はジンギスカンか野菜炒めから選ぶことができます 朝食はおにぎり3個と漬物で早朝出発する場合は受付時に言うと事前に用意してくれます ここでは幌尻岳の天気や沢の水量等に関する情報提供もしています 額平川コース行きのシャトルバスの発着地にもなっていますので前泊する際は利便性がある宿でした

登山の様子

私たちは午前4時ごろにレンタカーで山荘を出発しました チロロ林道の駐車場まで約1時間30分でした

※チロロ林道に近づくにつれ道幅が狭くなり、車1台がやっと通れるくらいでした
 電波も途中で圏外になります

前日と当日はポツポツと雨が降っておりましたが、私たちが行くチロロ林道コースは額平川コースと比べて深い沢を渡るところがなく、雨も土砂降りにはならないと判断したため登山を決行しました到着後は装備を整え、レインウェアを着用して出発しました

ちなみに僕らが行った日の額平川コース行きのシャトルバスは川の増水のため運休となっていました

ポツポツと雨は降ってるものも、なんてなく林道を抜けていき、北海道電力取水施設を過ぎてたところで沢沿いを歩いていきます 道幅も狭くなっていき渡渉も何度かありました


私自身渡渉はしたことがなく、水量も少し多く感じました ビビりながらもなんとか渡ることができました 渡渉を全て終える頃には靴と靴下は少し濡れてしまいました

渡渉する際は靴が濡れる可能性があるため、防水対策で登山用スパッツを持っていくことをお勧めします

 

渡渉を終えると、急な登りが始まります 雨が降っていたため、泥で滑りやすく苦戦を強いられました

渡渉後の急登はかなりキツく、雨の後だと滑りやすいため登山用ストックを持っていた方がいいです

 

急登を登り始めてから、しばらくすると天然の湧き水がある「トッタの泉」に到着

チロロ林道で唯一の補給所で、水はとても冷たく美味しいです

僕は行きと帰りにそれぞれ補給して行きました

こんな崖みたいな所を今後何度も超えていくことになります

トッタの泉を後にして、急登も終盤に入ると森林限界差し掛かり視界が開けてくるはずだったのですが生憎の雨でガスっていました

大量の唐松が登山道にまで伸びており、体の至る所にぶつけながら登っていきことになります

登山時は長袖・長ズボンの方がいいかも

 

登っている時は景色は全然見れず

7月とは言え、ちょっこと雪が残っているところもありました

途中で休憩と昼食をとりながら、周りの視界が見えないまま登っては下るの繰り返し、

おそらくヌカビラ岳・北トッタベツ岳を登っていたと思われるのだが、その時は全然実感が湧かないまま、ただただひたすらに黙々と進んでいきました

15:00頃に7つ沼カールの手前あたりでテントを立てました

約8時間も登り続け、更に雨の影響のせいか我々4人は疲れ果て、軽く夕食をとった後はすぐにテントの中に入り19時には就寝しました

七つ沼カールの方が平なところが多く、水場もあるのですが鹿や熊が行き来することが多いのでそこでテントを張るのはお勧めしません

霧なのか雲海なのか笑?

2日目は午前3時30分に起きて、テントはそのままにして必要最低限のものだけザックに詰め込み4時頃に幌尻岳に向かって出発していきました

天気は雨は止んではいますが、周りはガスっていました

今日もこんな感じの天気が続くのかなと思いながら、歩き始めたのですが少しずつ晴れ間が見え、周りの霧も雲海のように幻想的な風景が見れました

うっすら見えるのが帯広の街並みです

このとき我々4人は気分が最高潮に盛り上がり、私自身も「うぉ〜〜!!」と歓声が出るほど心の底から叫んでいました

霧に包まれる七つ沼カール

これを見たとき幌尻岳かなと思っていたら違って、もう一個先の山だった笑

幌尻岳到着

テント場から出て、2時間後の午前6時頃に幌尻岳の山頂に到着しました

山頂に到着した時の感動はもちろん、すっかり霧は晴れていて壮大な景色がまさに絶景でした ここに来るために今まで登ってきたのだなと苦労が報われる瞬間でした

下山後の様子

この山も超えてきたのだなとこのとき初めて知るのであったw

山頂を後にして、テント場に戻り後片付けが終わったのが午前8時ごろで、すっかり日も出始め昨日よりも暑く感じました

7つ沼カールでヒグマを発見!

晴れてようやく、自分たちが通ってきた道に実感を湧くことができました

昨日と違って陽が出ているせいか、暑く感じました

念の為レインウェアを着ていたのですが、蒸し暑く途中で脱ぎました

ヌカビラ岳・北トッタベツ岳を過ぎ、あの急登に差し掛かろうと束の間帰る方向には雨雲らしきものが、、

下り始めてすぐに雨が降り始め、再びレインウェアを着ることに

雨のせいか地面がぬかるんできており、何度も滑りながら降っていきましたw

急登を下る時は本当に滑りやすく、かなり神経使いました💦

写真を撮る余裕もありませんでした´д` ;

急な下りが終わってからは、川を渡渉を繰り返しながら慎重に下山していき、ようやく北海道電力取水施設が見えゴールも近づいている実感が湧き始めました

下山の目処が見えた安心感と2日分の疲れが合わさって、この最後の林道が果てしなく長く感じました

果てしない林道も終わりがやってきて、午後15時にチロロ林道の駐車場に到着

チロロ林道コースの難所とハイライト

チロロ林道コースの難所は川の渡渉と急登ではないかと思います 雨の影響もあって地面はぬかるんでおり滑りやすかったです

後は岩場を登ったり、降ったりとアップダウンが激しく、幌尻岳に登る際は登山用スットクを持っていくことをお勧めします

後はハイマツが至る所に生えており、枝が体のどこかしこに引っ掛かるので長袖・長ズボンを履いて行った方がいいかと思います

雨で行く際は、レインウェアは必須で防水対策と着替えを多めに持っていた方がいいです 靴も濡れる可能性があるので乾かすものも持って行ったほうがいいかも(新聞紙とか)

総距離は約25kmもあるので、体力に自信のない方はある程度体力を付けてから行った方がいいです

まとめと感想

幌尻岳チロロ林道の登山は僕の中で様々な経験を積むことができました

体力と精神力を試されることが多い幌尻岳でしたが、道中の景色や豊かな自然を見れたことが感動的でした

幌尻岳行く際は必ず事前の準備と計画を立ててから行った方がいいです

道自体は複雑ではないので迷うことがないと思うのですが、自信のない方は複数で行き、ガイドさんを付けて登るのもありかも

なおチロロ林道コースはトイレ等はなく、登山口の駐車場のみとなっております その辺りのことも頭に入れて準備してください

登山前日までに雨が降っていた場合川が増水している可能性が高いです 川の増水情報はとよぬか山荘で聞くことができるので参考にしていただければ

僕自身登山歴はそこまで長くなく、今回誘ってくれたベテラン登山者の3人のおかげで無事に怪我なく登山を終えることができました また幌尻岳を登るときは違うコースも行ってみたいなと思っています

幌尻岳の周辺情報

とよぬか山荘

とよぬか山荘のX
https://x.com/toyonukasanso
↑ここからシャトルバスの運行状況確認できます

とよぬか山荘
https://www.town.biratori.hokkaido.jp/material/files/group/1/20240714toyonukasannsou.pdf

 

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